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可溶性免疫チェックポイント分子受託測定サービス

特長

可溶性免疫チェックポイント分子とは?

研究用全自動高感度免疫測定装置HI-1000を用いて、血清および血漿中の可溶性免疫チェックポイント分子(sPD-1、sPD-L1、sCTLA-4)を受託測定します。
免疫チェックポイント分子は免疫応答を制御し、免疫システムの恒常性を保つ重要な役割を果たす分子です1) – 3)。特にPD-1(Programmed cell death 1) とCTLA-4(Cytotoxic T-lymphocyte-associated antigen 4)はT細胞を介した免疫反応を負に制御します。PD-1は主に活性化したリンパ球で発現していますが、PD-1のリガンドの1つであるPD-L1(Programmed cell death-ligand 1)は体内の様々な組織で発現しています4), 5)
PD-L1とPD-1が結合すると、シグナル伝達経路を介してT細胞の免疫活性が強く抑制されます。様々な自己免疫疾患(バセドウ病、重症筋無力症、全身性エリテマトーデス、1型糖尿病等)と、血液中のPD-1、PD-L1およびCTLA-4の可溶型フォーム(sPD-1、sPD-L1、sCTLA-4)が関連しているという報告があります6) – 8)
PD-1、PD-L1およびCTLA-4などの免疫チェックポイント分子の発現レベルは、個体の免疫状態を評価するのに非常に重要と考えられ、免疫チェックポイント分子の可溶型フォームを定量することによって、個体の免疫状態を簡便に評価できると期待されますが、従来の測定系では感度や再現性など技術的な課題がありました。
これらの課題を解決するため、当社は可溶性免疫チェックポイント分子を自動で迅速かつ高感度に測定する測定系を開発しました。この測定系を用いて複数のがん患者の血漿サンプルにおけるsPD-1、sPD-L1、sCTLA-4を測定したところ、様々ながんにおける多様な免疫状態を確認することができました9)
このような測定結果から、可溶性免疫チェックポイント分子の測定は、免疫分野の研究にさらなる発展をもたらすと期待されています。
がん細胞によるPD-1, PD-L1およびCTLA-4を介したT細胞の不活性化経路
1) Annu Rev Immunol. 2005;23:23-68. Watts TH
2) Annu Rev Immunol. 2005;23:515-48. Greenwald RJ et al
3) Nat Immunol. 2013 Dec;14(12):1212-8. Okazaki T et al
4) Proc Natl Acad Sci U S A. 2001 Nov 20;98(24):13866-71. Okazaki T et al
5) FEBS Lett. 2004 Sep 10;574(1-3):37-41. Sheppard KA et al
6) J Immunol. 2006 Dec 15;177(12):8844-50. Wan B et al
7) J Immunol. 2000 May 15;164(10):5015-8. Oaks MK et al
8) Cell Immunol. 2000 May 1;201(2):144-53. Oaks MK et al
9) Sci Rep. 2019 Jul 12;9(1):10144. Goto et al

※本サービスは研究用のため、診断には使用できません。

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